ウルトラたマン通信 第54号 (2006年6月1日発行)
に〜びちさびら! 沖縄的結婚式
ジューン・ブライド「六月の花嫁」。六月に結婚した花嫁は幸せになれるという。ヨーロッパの伝承だそうだ。今回この六月に沖縄の結婚について触れて見ることにした。世代、地域によって異なるが、何かを考える機会になればと思う。
今回は、FMたまん大城社長の祖母、糸満育ちのうめこお婆ちゃんの結婚を参考にさせていただいた。うめこお婆ちゃんの結婚は六十四年前の戦前。その頃は男女が話す事は勿論の事、自分の字(あざ)を出て結婚する事は許されなかった。破るものは「ほーばー」なんて言われ、白い目でみられる程度では済まなかった。仲人がいないと結婚できなかったようだ。
それだけ周りの人に認められないと結婚できないことがわかる気がする。いとこ同士が多かったと聞くから驚きだ。
ひと通りの儀式は、一日で終わってしまうわけではなく、三回に分けて行われる。日取りは三世相(さんじんそう)と言う易者に決めてもらう。
@ サキムイ(酒盛り)
=結納・男性側が女性側へ出向く
A ニービキ(結婚式)
=男性側が花嫁を迎える
B 嫁入り(行列)
=花嫁が男性側へとつぐ
一番大事というサキムイは結納に値する。男性から女性の家へと盃を交わしに向かうわけだが、この時に同行する者は、夫婦でなければならない。離婚した者は縁起が悪いとされているのだ。また、満潮に合わせて行く。長居も禁物だ。先頭に男の子が提灯をもって「さりーさりー」と掛け声で入っていったという話もある。そして、何を行うにしても仏壇もしくは火の神(ヒヌカン)への挨拶は欠かせない。服装も自由だったそうだ。髪結いも家族が結う。今で言う結納金はそれぞれ異なってくるようだが、うめこお婆ちゃんは正月代よりは安かったと笑って話してくれた。
ニービキは結婚式に値する。ご馳走もあまり変わらない様だ。例えば、白髪そうめん(共に白髪になるまで)かつおぶし(男節、女節で組合わせて一心同体で末長く)こんぶ、てんぷら等。お菓子類はカタハランブー(「片方のお腹が出ているという意味」形からきている。サーターアンダギーが女性を表すのに対しこちらは男性を表すらしい)松風(ピンクの細長い煎餅状の生地をクロスさせ白ゴマがびっしりとついている。これは結び合わすという意味合いから)うめこお婆ちゃんは、もやしをゆでて出した事を覚えている。(子孫繁栄の嘉利もの)お客様もお隣近所それぞれ班から夫婦がそろって参加する。大勢の出席者というところは、昔から変わらないものなんだろう。
◎どこからか「めんそーり、めんそーり」と聞こえてくる。これは嫁入行列の風景である。行列も満潮にあわせて行われる。昼間でも堤灯を先頭にして嫁方の親類、嫁入り道具を運ぶ人、友人が歌を歌いながら婚家へ向かったそうだ。別の話で行列に側嫁(そばよめ)と言われる友人が付添う話もあるが、やはり花嫁より目立たない人を選んだのだろうか?(笑)うめこお婆ちゃんは「道具は重いから男の人もいたよ〜」と言っていた。
時代の流れなのかもしれない。最近の結婚式では、「あまり友人に難儀させたくない」そんな声も聞こえる。その反面、友人たちの余興は相変わらずで、何かをやってあげたい。「いちゃりばちょーでー」は変わらない。手伝えない分、そこに力が入ってきたのか。また、最近結婚式の話で嬉しい事を聞いた。地元の公民館で催し、各々に食事が用意され地域の方から沢山の協力を得たという。引き出物も、新婦が働くケーキ屋のケーキが配られた。温かいものを感じる。形はそれぞれあるだろうが、好きな人と出会い好きなように結婚するという事に幸せを感じながらも、沖縄らしさを失わず、昔の純粋な結婚も忘れないでほしいと思った。
*様々な形がございます。うめこお婆ちゃ んのご協力に感謝すると共にご意見が ございましたら、お待ちしております。
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