ウルトラたマン通信 第32号 (2004年8月1日発行)

天下無双の怪力『たるちー』

 今回は、強力「樽良知」の武勇伝をご紹介します。

 昔、喜屋武間切束辺名に、体は小さいがとても力持ちの樽良知(たらっち)という人がいました。地元の人はビンたるちーとと呼んでいました。

 その樽良知の子孫がいます。糸満市字束辺名の保田武広(七十歳)さんによれば、姓を保栄茂(びん)と称し、三人兄弟で、知念から玉城間切を経て束辺名に定住したといいます。なぜ兄弟だけでここに来たのかは定かではなく、三人とも大変な力持ちだったそうです。


たるちーの妹が片手で
持った「ヒートゥヤー」

その壱 たるちー妹もすごい!

 ある日、首里の役人さんが樽良知がどれだけの怪力の持ち主なのかと、挑戦を申し込みにきていたそうです。しかし、樽良知は留守で家には妹しかいませんでした。役人が樽良知を待つことにしました。そこで、タバコを吸おうとしたときに妹が気を利かせてヒートゥヤー(今で言う灰皿)を持ってきてくれました。片手で!このヒートゥヤー一九八キロもあるんです。それを片手で持ってきたのを見た首里の役人は驚き妹がこれだけの力持ちだから、樽良知はかなりの怪力に違いないと慌てて帰って行ったということです。

その弐 たるちーが投げた石

 字糸洲の後ろの山に不思議な石があります。石炭石ではなく、砂岩です。昔からの言い伝えによると、樽良知が字束辺名から投げた石だそうです。重さが500キロもあり、束辺名から、糸洲まで投げた石だと言われています。


「ヒートゥヤー」とたるちーの屋敷跡

その参 大里鬼との対決

 樽良知の力持ちの評判は沖縄中に広まりました。

 そのころ大里鬼と恐れられた乱暴者がいました。大里鬼は洞穴を住み家とし、身の丈がとても高く髪の毛はモジャモジャ。大人五人がかりでないと持ち上げられないような、大きな鉄棒をいつも肩にかついで歩き、食べ物をいつも村人からおどし取っていました。

 この大里鬼が樽良知の強力の評判を耳にしました。「沖縄一の力持ちはこの大里鬼さまだ」と大里鬼は自分の他に沖縄一の怪力を持っているものがいるのは断じて許せません。

 そんな大里鬼が束辺名までやってきました。村の人たちは慌てて逃げていきました。しかし、この騒ぎを知らぬげに、黙々と畑を耕す一人の百姓がいました。

「おい百姓!俺は大里鬼さまだ。樽良知という小僧はどこだ」
「樽良知様は私のご主人さまですが……」
「ならば、そこへ案内しろ」と鬼は鉄棒をびゅんびゅん振り回しています。
「では鬼さま。わたしの主人と勝負をつける前に、あなたの腕を拝見しましょう。」すると、百姓は大里鬼の持っている鉄棒を土中深く打ち込みました。

 大里鬼は「なんのこれしき」と早速抜きにかかりましたが、鉄棒は土の中に木の根っコの如くへばりついてビクともしません。

「どうです大里鬼。これくらいの物が抜ききれないようなら、あなたは私の主人の相手ではありませんな」百姓は、そう言って鉄棒をサッと抜いて、大里鬼めがけて投げつけました。

 びっくりした大里鬼は、顔を真っ青にしてあたふたと逃げ帰りました。

 この百姓こそ、誰あろう怪力樽良知だったのです。

 調べてみて、たるちーの伝説がこの他にもたくさんあることを知りました。載せられなくて残念です。ご協力いただいた保田さんありがとうございました。


米須コミュニティセンター

 2003年8月30日に米須コミュニティーセンターの落成式がありました。米須の活性化の拠点として区民が待ち望んでいたコミュニティーセンターが完成しました。

 この施設は、一階建てコンクリート造りで床 面積434u(131坪)の広さに、集会室や会議室、和室の研究室などを備えています。

 旧米須公民館が30年を越えていたために、コンクリートの壁にヒビが入ってしまっていたり、雨漏りしてしまうほど、老朽化が進んでしまっているということで、区の集まりで意見が一致し、建設することになりました。

 総工費は、整備・庭や植木などの施設周辺の費用・備品も入れて、約一億六千万円。平成10年11月に区民で公民館を作ろうということで、準備委員会を立ち上げて、約五年かかって出来上がりました。


米須区長 玉城さん

 旧米須公民館のあった同じ場所に米須コミュニティーセンターはあります。旧公民館に比べてこの施設は三倍も広くなっていて、とても使いやすくなったと話していました。旧施設の調理室がたたみ一、二枚分しかなかったので、利用するには大変でしたが、今は、婦人会活動・老人デイサービス活動においても調理室が便利になったと区長さんは話していました。また、和室ができたことで、着物の着付けや、舞踊同好会の活動が出来るようになったそうです。

 施設の入り口には、米須大綱引きの旗頭の文言である、5日毎に南風が吹き、10日毎に雨が降れば豊作が叶えられる意があると共に、天下太平を願う意もある、「五穀豊穣」「五風十雨」と書かれた石碑がたっています。

糸満市で最も大きな門中である幸地腹門中の行事を一年間にわたって記録・編集しました。門中の伝統・文化を子や孫の代に伝えるためにも、一家に一本いかがですか?

 米須区長の玉城さんは、米須の皆さんの親睦会や周辺の集落の方にも気軽に利用できる施設にしたい。そして、この施設を通して米須がもっともっと発展するように期待していると、おっしゃっていました。

 米須の中心にあって、利用しやすいですね。 グランドゴルフのできるようにセンターの前が広くなっていました。そして、建物の中も広くてとってもきれいでしたよ。区長さん、御協力ありがとうございました。


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